『花とアリス』 蒼井優のバレエシーンに胸を熱くする

TURBO2035

2011年11月09日 02:09



中高生の女の子に絶対に観てほしい、
同世代の女の子を描いた傑作映画が何本かあります。

中学生だったら、『転校生』(1982) 『台風クラブ』(1985)、
高校生だったら、『櫻の園』(1990) 『バウンス ko GALS』(1997)。

その中でも一番のおすすめはこの『花とアリス』(2004)です。

最近WOWOWで放送され、
偶然その最後のクライマックスシーンを何年かぶりに観ました。


蒼井優演じる高校生のアリスが、雑誌モデルのオーディションを受けます。

モデルクラブに所属する彼女は自分をうまくアピールできず、
何度もオーディションに落ち続けてます。


あまりやる気の無いカメラマンはプロフィールを見て

「バレエ、踊れんの?」

「はい」

「じゃあ踊ってみてよ」

「あのう、ちゃんと踊ってもいいですか?」

初めて自分をアピールしようと意を決した彼女は、
とっさに紙コップと白いガムテープでトウシューズを作り、
制服姿のまま静かに踊り始めます。

それからの約5分間、
そのカメラマンも、最初は無視していたアシスタントたちも、クライアントらしき男も、
そしてこの映画を観ている私たちも、
彼女の踊りに眼が釘付けになります。



美しさ、力強さ、切なさ、はかなさ、そのすべてが表現され、
少しの揺るぎも無い彼女の踊りは、
岩井俊二監督の完璧なカメラワーク、照明、編集、音楽によって、
映画史に残るバレエシーンとなっています。

そして蒼井優という女優の凄さを、
初めて認識したのもこの映画、このシーンでした。











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